(Hoehne) H.E.Moore が1973年に Baileya 誌で確立した、ブラジル南部・パラナ州の砂岩岩壁に固有のイワタバコ科塊根植物。和名「断崖の女王」、英名「Brazilian edelweiss」と呼ばれ、銀白色の長い綿毛にびっしり覆われたベルベット質の葉が独特の質感をつくる。半地中の塊茎から短い茎が立ち上がり、5〜7月頃に朱赤色〜サンゴ色の管状花を密に咲かせる。秋には地上部が枯れて塊茎だけで休眠する独特のリズムを持ち、コーデックス愛好家の間でシンニンギア属きっての美種として親しまれている。
育て方
置き場所・日当たり

パラナ州カンポス・ジェライスの砂岩崖や岩棚に着生〜岩生する種で、明るい光を好む。生育期の春〜秋は屋外で半日〜終日の直射に当てると、葉色の銀白がよく出て茎も間延びしない。日本の真夏は強光と高温の組み合わせで葉焼けや綿毛のヘタりが起こるので、午後遮光30%程度と棚上での通風確保が無難。落葉して休眠に入った冬は無加温の明るい室内窓辺で乾かし管理。雨ざらしは塊茎が腐るので避ける。
水やり
春に新芽が動き始めたら徐々に開始、生育期は表土が乾いたらたっぷり。秋に葉が黄色く落ち始めたら絞り、冬の落葉休眠中はほぼ断水で越冬する。
用土
水はけ最優先で無機質中心。赤玉土小粒:鹿沼土小粒:軽石 = 4:3:3が基本。塊茎は半分〜1/3を地上に出して植えると姿が良く、腐りにくい。
肥料・活力剤
生育期に薄めた液肥を月1〜2回、または緩効性化成肥料を植え替え時にひとつまみ。与えすぎは葉が大きく徒長しやすく、開花にも響く。控えめに。
温度・冬越し
生育適温15〜28℃、最低5℃が目安。乾いていれば0℃近くまで耐えるが、湿土+低温は致命的。3月中旬〜4月中旬の芽出し前が植え替え適期。夏は高温多湿で蒸れやすいので風通し確保。
実生のはじめ方
種の入手先
海外: Köhres / Mesa Garden / Succseed / Unusual Seeds / Cactus Store
国内 専門店: プラントブラザーズ / SEEDSTOCK / あるびの精肉店 / 奈良多肉植物研究会
国内 マーケット: ヤフオク / メルカリ / Yahoo!ショッピング
は直接商品ページ、他は学名検索リンク。在庫は流動的なので、検索リンク先で改めて確認してください。
播種前の処理
種子は胡椒粒のような微細サイズで、乾いたまま土の表面に直接撒く。微細種子のため浸水は省略してもよいが、播種後の腰水に殺菌剤(ベンレート水和剤・ダコニール1000など)と活力剤(メネデール等)を使用希釈率で混ぜた液を用いることで、立ち枯れ予防と発芽の立ち上がりを兼ねられる。鮮度落ちが早いので入手後はすぐに播きたい。
用土
実生用は細粒・無菌寄り。赤玉土細粒:バーミキュライト = 1:1 程度の保水性のある配合が扱いやすい。電子レンジか熱湯で事前殺菌しておくと立ち枯れを防げる。
播種方法
種子は極小なので覆土なし、土の表面に振りかけるだけ。爪楊枝の先で1粒ずつ間隔を空けて配置すると間引きが楽になる。
光・温度
明るい日陰で20〜25℃を維持。発芽は早く2日〜2週間程度で揃う種もあるが、不揃いな場合もあるので30日まで気長に待つ。発芽率は鮮度次第で大きく変動するが、新鮮な種なら発芽はおおむね安定する。
水やり
鉢底から1〜2cmの腰水管理。種子が極小で乾燥に弱いので、最初の1ヶ月は乾かさないことを最優先する。透明蓋で湿度キープも有効。
肥料
発芽直後は不要。本葉が複数枚展開してから規定の倍以上に薄めた液肥を月1〜2回。生育は早く、数ヶ月で塊茎の片鱗が見え始める。
発芽後〜植え替えまで
発芽〜本葉展開
腰水継続、強光は避ける。
腰水卒業
1〜2ヶ月かけて段階的に。
初回植え替え
1年目、根が回ってから。
よくある失敗
カビ・立ち枯れ
- 原因: 過湿、雑菌、極小種子の埋没
- 予防: 用土殺菌、覆土なし播種、腰水の水換えをこまめに
徒長
- 原因: 光量不足、高温多湿
- 予防: 発芽後すぐLED距離を近づける、または屋外の明るい日陰へ。生育期も光不足だと葉柄が伸びて姿が崩れる
種が発芽しない
- 原因: 種の鮮度切れ、温度不足
- 予防: 新鮮な種、加温マットで20〜25℃維持
注意点
葉の銀白綿毛は触ると剥がれやすい。

