Eckl. & Zeyh. が1837年に記載した、南アフリカのハイベルド草原を中心に、東ケープ州からガウテン、ボツワナ、レソト、エスワティニまで広く分布するウコギ科クッソニア属の小高木。英名「Mountain cabbage tree(マウンテン・キャベツツリー)」「Highveld cabbage tree」、アフリカーンス名「Kiepersol」で親しまれ、灰白色のずんぐりした幹から青緑色の2回掌状複葉が傘のように放射状に広がる独特の樹形が特徴。属内では最も乾燥と寒さに強く、塊根植物としても観葉樹としても価値が高い。実生から葉姿を楽しめるまでの成長が比較的早く、入門種として親しまれている。
育て方
置き場所・日当たり

南アフリカ・ハイベルドの標高最大2,100mに及ぶ草原や岩稜地の出身で、終日強い日射と乾いた風を浴びて育つ。生育期は屋外の風通しの良い場所で直射日光に当てると、幹が締まり葉柄も間延びせず、葉色の青緑が冴える。日本の真夏は遮光20〜30%程度で葉焼けと蒸れを軽減したい。鉢は地面直置きせず棚に上げて通風を確保する。冬は落葉して休眠するので、雨を避けた明るい室内窓辺に取り込み乾燥越冬させる。
水やり
生育期は表土が乾いてからたっぷり、メリハリで幹と地下塊根を充実させる。受け皿に水を残さない。落葉後の休眠期は完全断水〜月1回の霧吹き程度に絞る。
用土
水はけと通気性を最優先に無機質中心。赤玉土小粒:鹿沼土小粒:軽石 = 4:3:3が基本。塊根が下方に伸びるので深鉢を選び乾湿のメリハリを付ける。
肥料・活力剤
生育期に薄めた液肥を月1〜2回、または緩効性化成肥料を植え替え時にひとつまみ。与えすぎは葉柄の徒長を招く。控えめに与えてゆっくり太らせる。
温度・冬越し
生育適温22〜32℃、最低5℃が目安。属内では最も耐寒性があり原産地で軽い霜にも耐える報告があるが、湿土+低温は致命的。落葉後は明るい窓辺で乾燥越冬させる。

実生のはじめ方
種の入手先
海外: Köhres / Mesa Garden / Succseed / Unusual Seeds / Cactus Store
国内 専門店: プラントブラザーズ / SEEDSTOCK / あるびの精肉店 / 奈良多肉植物研究会
国内 マーケット: ヤフオク / メルカリ / Yahoo!ショッピング
播種前の処理
殺菌剤(ベンレート水和剤・ダコニール1000など)と活力剤(メネデール等)を使用希釈率で混ぜた液に、種子を半日程度浸ける。浮く種は鮮度低下の傾向がある。果肉に発芽阻害物質を含むため、入手後は果肉を除去して早めに播くのが安心。
用土
実生用は細粒・無菌寄り。赤玉土細粒:鹿沼土細粒:バーミキュライト = 1:1:1。塊根が下方に伸びるので播種トレーは深さ15cm以上を確保するとよい。
播種方法
種子は中粒なので軽く押し込み、種子が見え隠れする程度の薄い覆土。種子間隔は1〜2cm空け、密集を避けて並べる。
光・温度
明るい日陰またはLED環境で22〜28℃をキープ。発芽日数は2〜4週間が目安。発芽率は鮮度次第で大きく変動するが、新鮮な種なら発芽はおおむね安定する。低温だと7週前後まで延びる。
水やり
鉢底から1〜2cmの腰水管理。最初の2〜3週間は乾かさないことを優先し、発芽が揃ってきたら水位を段階的に下げる。
肥料
発芽直後は不要。本葉展開後に薄めた液肥を月1〜2回、規定の倍以上に薄めて控えめに与える。
発芽後〜植え替えまで
発芽〜本葉展開
腰水継続、強光は避ける。
腰水卒業
1〜2ヶ月かけて段階的に。
初回植え替え
1〜2年目、深根が回ってから。
よくある失敗
カビ・立ち枯れ
- 原因: 過湿、雑菌、通気不足
- 予防: 用土殺菌、腰水の水換えをこまめに
徒長
- 原因: 光量不足
- 予防: 発芽後すぐLED距離を近づける、または屋外の明るい日陰へ移す
種が発芽しない
- 原因: 種の鮮度切れ、温度不足
- 予防: 採取後3ヶ月以内の新鮮な種、加温マットで22〜28℃維持
注意点
冬期の湿土と低温の組み合わせに注意。
