和名「白馬城(はくばじょう)」の名で親しまれる、南アフリカ、ジンバブエ、モザンビーク、エスワティニ(旧スワジランド)に分布するアフリカ大陸産パキポディウム(Pachypodium saundersii/和名:白馬城)。地上にせり出す塊根状の幹から対になった鋭いトゲ(最大7cm前後)を備えた枝を伸ばし、秋口に白〜淡ピンクの星形の花を群れ咲かせる姿は、マダガスカル産とはひと味違う野性味があり根強い人気を持つ。丈夫で塊根が太りやすく成長も早めで、最初の一鉢として愛されてきた入門〜中級向けの定番種。
育て方
置き場所・日当たり

南アフリカからエスワティニ、モザンビーク、ジンバブエにかけての低地・岩場に分布する強健な夏型種で、強い直射日光を好む。生育期は屋外で終日日光に当てると、基部が太く締まり、秋口の花付きも良くなる。日本の真夏の高温多湿にも比較的強いため、基本的に遮光は不要だが、急な環境変化は葉焼けの原因となるので段階的に。風通しを確保し、鉢を地面に直置きしない。落葉後の冬期は雨を避け、最低8℃以上を保てる明るい室内窓辺へ取り込み、断水気味に管理する。
水やり
生育期は表土が乾いてからたっぷり与え、地面に張り付く基部を太らせる。乾燥に強いが過湿は致命傷。休眠期は断水気味で月1回ごく少量、乾かし越冬させる方が安全。
用土
水はけと通気性を最優先に無機質中心で組む。赤玉土小粒:鹿沼土小粒:軽石 = 4:3:3が基本。深鉢で太根の空間を確保。化粧砂は薄めにして株元のムレを避ける。
肥料・活力剤
生育期に薄めた液肥を月1回、または緩効性化成肥料を植え替え時に少量混ぜる。成長が早く肥料に応えやすいが、与えすぎは徒長と根腐れの原因。控えめに引き締める。
温度・冬越し
生育適温20〜35℃、属内では暑さに強い丈夫な低地種。最低8℃を目安に取り込む。真夏は遮光ほぼ不要。冬は断水気味で乾かし越冬。湿土+冷え込みが根腐れの主因で、寒波で幹に黒シミも。

実生のはじめ方
種の入手先
海外: Köhres / Mesa Garden / Succseed / Unusual Seeds / Cactus Store
国内 専門店: プラントブラザーズ / SEEDSTOCK / あるびの精肉店 / 奈良多肉植物研究会
国内 マーケット: ヤフオク / メルカリ / Yahoo!ショッピング
は直接商品ページ、他は学名検索リンク。在庫は流動的なので、検索リンク先で改めて確認してください。
播種前の処理
殺菌剤(ベンレート水和剤・ダコニール1000など)と活力剤(メネデール等)を使用希釈率で混ぜた液に、種子を半日程度浸ける。沈まない種は中が痩せている可能性が高い。新鮮な種であれば下処理は最小限で十分。
用土
実生用は成株と分け、細粒・無菌寄りに。赤玉土細粒:鹿沼土細粒:バーミキュライト = 1:1:1で、電子レンジか熱湯で事前殺菌しておく。
播種方法
覆土なしか、種子が見え隠れする程度のごく薄い覆土に留める。種子間隔は1cm以上空け、密集を避けて重ならないよう並べる。
光・温度
明るい日陰で25〜30℃を保つ。発芽日数は5〜14日。発芽率は鮮度次第で大きく変動するが、新鮮な種であれば発芽しやすい部類。
水やり
鉢底から1〜2cmの腰水管理。最初の2〜3週間は乾かさないことを優先し、発芽が揃ってきたら徐々に水位を下げる。
肥料
発芽直後は不要。本葉が展開してから薄めた液肥を月1〜2回、規定の倍以上に薄めてごく控えめに与えるのが安全策となる。
発芽後〜植え替えまで
発芽〜本葉展開
腰水継続、強光は避ける。
腰水卒業
1〜2ヶ月かけて段階的に。
初回植え替え
1〜2年目、根が回ってから。
よくある失敗
カビ・立ち枯れ
- 原因: 過湿、雑菌
- 予防: 用土殺菌、通気確保
徒長
- 原因: 光量不足
- 予防: 発芽後すぐにLED距離を近づける、または屋外の明るい日陰へ移す
種が発芽しない
- 原因: 種の鮮度切れ、温度不足
- 予防: 新鮮な種、加温マット使用
注意点
過湿による根腐れ。水はけと通気を確保。樹液は属内でも毒性が高い部類。子供やペットからは遠ざけたい。









