原種ユーフォルビア・ラクテア(帝錦/みかどにしき)の白斑個体群を選抜した栽培品種「ホワイトゴースト」。原種はインド亜大陸を中心とした南アジアの乾いた地に自生する、三稜の柱が枝分かれして燭台状に育つ大型のユーフォルビア。その柱から葉緑素がほとんど抜け、白く骨めいた姿になったのがこの品種で、ところどころに残る淡い緑や、刺座のかすかな桃色が静かな景色をつくる。葉緑素が少ないぶん光合成は控えめで、成長はゆっくり。同じ理由から強い直射や寒さには原種より神経質で、白い樹液は皮膚や粘膜に触れると刺激になる。
育て方
置き場所・日当たり
原種はインド亜大陸の日射の強い乾燥地に育つが、ホワイトゴーストは白い肌を守る葉緑素が乏しく、強い直射では肌が焼けて茶色く崩れやすい。一年を通して明るい日陰か、レースカーテン越しのやわらかい光がよく合う。生育期の春〜秋は屋外の半日陰で風通しよく管理し、真夏の直射と西日は避ける。室内では窓辺の明るい場所に置き、葉緑素不足を光で補おうと近距離の強光を当てすぎないこと。徒長を防ぐ程度の安定した明るさを保つのが、白い柱を締めて育てるこつ。
水やり
生育期は用土が完全に乾いてからたっぷり、その後しっかり乾かすメリハリで。過湿は根腐れに直結する。冬の休眠期は断水気味、月1〜2回ごく控えめに。
用土
水はけ最優先、無機質中心で組む。赤玉土小粒:軽石:鹿沼土小粒 = 4:3:3が基本。マグァンプKを少量混ぜると初期成長が安定する。腰高鉢で乾湿のメリハリを付けたい。
肥料・活力剤
生育期に緩効性化成肥料を少量、月1回の薄い液肥(規定の倍以上に薄める)で十分。もともと成長が遅いので、与えすぎても太らず徒長や根傷みを招きやすい。
温度・冬越し
生育適温20〜32℃、最低8℃が目安。原種より寒さに神経質で、気温が10℃を下回る頃には明るい室内窓辺へ。湿土+低温は致命傷になりやすいので、秋以降は徐々に水を絞る。
実生のはじめ方
ふやし方について
ホワイトゴーストは原種の白斑を選抜した栽培品種で、種子からは同じ白い形質が安定して出ず、市場にもほとんど出回らない。実際にこの品種を殖やすときは、種子ではなく挿し木(カキ子)か接ぎ木による栄養繁殖が基本になる。以下は実生ではなく、その栄養繁殖の流れをまとめたもの。
挿し木の適期と切り方
生育期の春〜初夏が適期。清潔な刃で枝を3〜10cmほど切り取る。白い樹液が出るので、手袋をして作業し、目や口に触れないよう注意する。
切り口の処理
切り口を水で洗って樹液を止め、風通しのよい日陰で1週間ほど乾かして十分にカルスを作る。乾かさずに挿すと切り口から腐りやすい。
挿し床と発根
無機質中心の乾いた用土に挿し、明るい日陰で管理する。挿してすぐは水を控え、発根の兆しが見えてから少しずつ水やりを戻す。
接ぎ木という選択
白斑種は発根しにくく腐りやすいため、丈夫な台木(ユーフォルビア類)に接ぐ方法も広く使われる。発根を待つより活着が早く、生育も安定しやすい。
よくある失敗
切り口・株元の腐り
- 原因: 切り口の乾燥不足、過湿、低温
- 予防: 切り口を1週間ほど乾かしてから挿す、用土を乾かし気味に、10℃を下回る時期の作業は避ける
肌焼け(白い柱が茶色く崩れる)
- 原因: 強い直射日光、急な環境変化
- 予防: 明るい日陰で管理、屋外へ出すときは1週間かけて徐々に慣らす
徒長・間延び
- 原因: 光量不足
- 予防: 一年を通して安定した明るさを確保する
注意点
白い樹液は肌や目に入ると強い刺激になる。手や粘膜への付着に注意し、子供やペットからは遠ざけたい。











