(Kunth) Dugand が 1943 年に記載した、メキシコ南部から中米・カリブ海諸島の熱帯乾燥林に自生するアオイ科(旧 Bombacaceae)の pachycaul tree。英名「Shaving brush tree(シェービングブラシツリー)」の通り、葉を落とした枝先に鮮やかなピンクまたは白の刷毛状の花を咲かせる。約 400 本の長い雄しべが密生し、夜に開いて翌朝には散る一日花。自生地では樹高 18m に達するが、灰白色のずんぐりした幹は実生苗のうちから太りやすく、鉢栽培でもコーデックスらしい姿が早く整うため、塊根植物入門の人気種となっている。
育て方
置き場所・日当たり
メキシコ南部〜中米の selva baja caducifolia(落葉性熱帯乾燥林)出身で、強い日射を好む。生育期は屋外で終日直射に当てると幹が締まり、葉柄も短くまとまって全体のフォルムが整う。日本の真夏は強光と高温で葉焼けや蒸れを起こすことがあるので、遮光30%程度を目安に、鉢を地面直置きせず棚上に上げて風通しを確保する。落葉後の休眠期は10℃以上を保てる明るい室内窓辺へ早めに取り込み、戸外に出しっぱなしにしない。
水やり
生育期は表土が乾いてからたっぷり、メリハリで幹を膨らませる。受け皿に水を残さない。落葉後の休眠期は完全断水〜月1回の霧吹き程度で十分越冬する。
用土
水はけ最優先で無機質中心。赤玉土小粒:鹿沼土小粒:軽石 = 4:3:3が基本。深鉢で乾湿のメリハリを付けると、太った幹も腐らせず維持できる。
肥料・活力剤
生育期に薄めた液肥を月1〜2回、または緩効性化成肥料を植え替え時にひとつまみ。成長が早い種なので適量を与えると一気に幹が太る。
温度・冬越し
生育適温22〜35℃、最低10℃が目安。寒さに弱く、5℃を下回ると幹が傷み枯死する例も多い。落葉後は早めに室内へ取り込み、明るい窓辺で乾燥越冬させる。
実生のはじめ方
種の入手先
海外: Köhres / Mesa Garden / Succseed / Unusual Seeds / Cactus Store
国内 専門店: プラントブラザーズ / SEEDSTOCK / あるびの精肉店 / 奈良多肉植物研究会
国内 マーケット: ヤフオク / メルカリ / Yahoo!ショッピング
播種前の処理
殺菌剤(ベンレート水和剤・ダコニール1000など)と活力剤(メネデール等)を使用希釈率で混ぜた液に、種子を半日程度浸ける。浮上したままの種は鮮度低下の兆し。種子は小粒で扱いにくいので、ピンセットを使うと播きやすい。
用土
実生用は細粒・無菌寄り。赤玉土細粒:鹿沼土細粒:バーミキュライト = 1:1:1。電子レンジか熱湯で事前殺菌すると安心。
播種方法
種子は黒く小粒なので覆土なしか、見え隠れする程度のごく薄い覆土に留める。種子間隔は1cm以上空け、密集を避ける。
光・温度
明るい日陰で25〜30℃を安定維持。発芽日数は7〜21日。発芽率は鮮度次第で大きく変動するが、新鮮な種であれば発芽しやすい部類。
水やり
鉢底から1〜2cmの腰水管理。最初の2〜3週間は乾かさないことを優先し、発芽が揃ってきたら水位を段階的に下げる。
肥料
発芽直後は不要。本葉展開後に規定の倍以上に薄めた液肥を月1〜2回。成長が早いので過剰に与えなくてもよく伸びる。
発芽後〜植え替えまで
発芽〜本葉展開
腰水継続、強光は避ける。
腰水卒業
1〜2ヶ月かけて段階的に。
初回植え替え
1年目、根が回ってから。
よくある失敗
カビ・立ち枯れ
- 原因: 過湿、雑菌、通気不足
- 予防: 用土殺菌、腰水の水換えをこまめに
徒長
- 原因: 光量不足、高温過湿
- 予防: 発芽後すぐLED距離を近づける、または屋外の明るい日陰へ移す
種が発芽しない
- 原因: 種の鮮度切れ、温度不足
- 予防: 新鮮な種、加温マットで25〜30℃維持
注意点
寒さに弱く10℃以下は厳禁。
