Dinter & A.Berger が1914年に記載した、ナミビア北西部からアンゴラ南西部の乾燥地に自生するモリンガ科の多肉性樹木。和名・流通名は「モリンガ・オバリフォリア」、英名「Ghost tree(ゴーストツリー)」「Phantom tree」、アフリカーンス語「Sprokiesboom(おとぎの木)」。灰白色のずんぐりした幹がボトル状に膨らみ、樹高は7m前後(時に10m近く)まで育つ。Etosha 国立公園西部の石灰岩台地には本種だけが密生する「Sprokieswoud(Phantom Forest/妖精の森)」が広がり、ナミビア乾燥地を象徴する景観として知られる。種小名 ovalifolia は楕円形の小葉に由来。
育て方
置き場所・日当たり

ナミビアの石灰岩台地や岩礫斜面で強烈な直射と乾いた風を浴びて育つため、日光は徹底して当てる。生育期は風通しの良い屋外で終日直射に置くと、白い幹が締まり間延びしない樹形に仕上がる。日本の真夏は遮光20〜30%と棚上での通風確保で蒸れと葉焼けを防ぎたい。落葉後の休眠期は明るい室内窓辺へ早めに取り込み、最低8℃以上を保って乾燥越冬させる。鉢内のムレに弱いので、地面直置きを避けて棚に上げる。
水やり
生育期は表土が完全に乾いてからたっぷり、メリハリで幹を膨らませる。受け皿の水は残さない。落葉後の休眠期は完全断水、月1回の霧吹き程度で十分越冬する。
用土
水はけ最優先で無機質中心。赤玉土小粒:鹿沼土小粒:軽石 = 3:3:4が目安。深鉢でドレンを確保し、太った幹の腐敗を避ける。
肥料・活力剤
生育期に薄めた液肥を月1回、または緩効性化成肥料を植え替え時にひとつまみ。与えすぎると枝が間延びし、ボトル型のフォルムが崩れる。
温度・冬越し
生育適温22〜35℃、最低8℃が目安。原産地は冬の夜間が冷える乾燥気候で、乾いていれば短時間の低温に耐えるが、湿土+10℃以下は致命的。明るい窓辺で完全乾燥越冬。

実生のはじめ方
種の入手先
海外: Köhres / Mesa Garden / Succseed / Unusual Seeds / Cactus Store
国内 専門店: プラントブラザーズ / SEEDSTOCK / あるびの精肉店 / 奈良多肉植物研究会
国内 マーケット: ヤフオク / メルカリ / Yahoo!ショッピング
播種前の処理
殺菌剤(ベンレート水和剤・ダコニール1000など)と活力剤(メネデール等)を使用希釈率で混ぜた液に、種子を半日程度浸ける。水面に残った種は中身が空のことが多い。
用土
実生用は細粒・無菌寄りに組む。赤玉土細粒:鹿沼土細粒:バーミキュライト = 1:1:1。電子レンジか熱湯で事前殺菌しておくと安心。
播種方法
種子は大粒(翼を含めて2cm前後)なので軽く押し込んで5mm程度の覆土。種子間隔は2cm以上空け、密集させない。
光・温度
明るい日陰で25〜30℃を安定維持。発芽日数は7〜21日。発芽率は鮮度次第で大きく変動するが、新鮮な種であれば発芽しやすい部類。
水やり
鉢底から1〜2cmの腰水管理。最初の2〜3週間は乾かさないことを優先し、発芽が揃ってきたら水位を段階的に下げる。
肥料
発芽直後は不要。本葉展開後に規定の倍以上に薄めた液肥を月1〜2回。成長は早い方なので濃く与えなくてもよく伸びる。
発芽後〜植え替えまで
発芽〜本葉展開
腰水継続、強光は避ける。
腰水卒業
1〜2ヶ月かけて段階的に。
初回植え替え
1〜2年目、根が回ってから。
よくある失敗
カビ・立ち枯れ
- 原因: 過湿、雑菌、通気不足
- 予防: 用土殺菌、腰水の水換えをこまめに
徒長
- 原因: 光量不足
- 予防: 発芽後すぐLED距離を近づける、または屋外の明るい日陰へ移す
種が発芽しない
- 原因: 種の鮮度切れ、温度不足
- 予防: 新鮮な種、加温マットで25〜30℃維持
注意点
冬の湿土と低温の組み合わせに注意。

