Hook. が1848年に記載した、中央アメリカからカリブ海諸島に広く分布するトウダイグサ科の塊根植物。灰白色にずんぐり膨らんだ瓶型の幹は「Buddha belly(仏陀肚)」と呼ばれ、頂部から大きな掌状裂の葉が放射状に広がる。長い花茎の先には朱赤色のサンゴ状花序が長期間咲き続け、観賞価値が極めて高い。実生から2〜3年で開花する成長の早さと丈夫さで、塊根植物入門の超定番として世界中で栽培される。ただし全草に強毒(ホルボールエステル類)を含み、特に種子は誤食死亡例のある危険な植物でもある。
育て方
置き場所・日当たり

中央アメリカの乾燥落葉林や岩礫地で強い日射を受けて育つため、明るい環境を好む。生育期は屋外で終日直射に当てると幹が締まり、葉柄も短くまとまって全体のフォルムが整う。日本の真夏は強光と高温で葉焼けすることがあるので遮光30%程度を目安に、鉢を地面直置きせず棚上に上げて風通しを確保し蒸れを防ぐ。冬は落葉して休眠するので、最低10℃以上を保てる明るい室内窓辺へ早めに取り込む。寒さに弱く戸外放置は厳禁で、霜に1晩当てるだけで幹が傷む。
水やり
生育期は表土が乾いてからたっぷり与え、メリハリで幹を膨らませる。受け皿に水を残さない。落葉後の休眠期は完全断水、月1回の霧吹き程度で十分越冬する。
用土
水はけ最優先で無機質中心。赤玉土小粒:鹿沼土小粒:軽石 = 4:3:3が基本。深鉢で乾湿のメリハリを付けると、太った幹も腐らせず維持できる。
肥料・活力剤
生育期に薄めた液肥を月1〜2回、または緩効性化成肥料を植え替え時にひとつまみ。成長が早い種なので適量を与えると一気に太り、開花にもつながる。
温度・冬越し
生育適温22〜35℃、最低10℃が目安。寒さに弱く、5℃を下回ると幹が傷み枯死する例も多い。落葉後は早めに室内へ取り込み、明るい窓辺で乾燥越冬させる。

実生のはじめ方
種の入手先
海外: Köhres / Mesa Garden / Succseed / Unusual Seeds / Cactus Store
国内 専門店: プラントブラザーズ / SEEDSTOCK / あるびの精肉店 / 奈良多肉植物研究会
国内 マーケット: ヤフオク / メルカリ / Yahoo!ショッピング
播種前の処理
殺菌剤(ベンレート水和剤・ダコニール1000など)と活力剤(メネデール等)を使用希釈率で混ぜた液に、種子を半日程度浸ける。沈まない種は発芽の見込みが低い目印。種子は大粒で扱いやすいが強毒なので素手で割らない。
用土
実生用は細粒・無菌寄り。赤玉土細粒:鹿沼土細粒:バーミキュライト = 1:1:1。電子レンジか熱湯で事前殺菌すると安心。
播種方法
種子は1cm前後と大粒なので、軽く押し込んで5mm程度の覆土。種子間隔は2cm以上空け、密集させない。
光・温度
明るい日陰で25〜30℃を安定維持。発芽日数は7〜21日。発芽率は鮮度次第で大きく変動するが、新鮮な種であれば発芽しやすい部類。
水やり
鉢底から1〜2cmの腰水管理。最初の2〜3週間は乾かさないことを優先し、発芽が揃ってきたら水位を段階的に下げる。
肥料
発芽直後は不要。本葉展開後に規定の倍以上に薄めた液肥を月1〜2回。成長が早いので過剰に与えなくてもよく伸びる。
発芽後〜植え替えまで
発芽〜本葉展開
腰水継続、強光は避ける。
腰水卒業
1〜2ヶ月かけて段階的に。
初回植え替え
1年目、根が回ってから。
よくある失敗
カビ・立ち枯れ
- 原因: 過湿、雑菌、通気不足
- 予防: 用土殺菌、腰水の水換えをこまめに
徒長
- 原因: 光量不足、高温過湿
- 予防: 発芽後すぐLED距離を近づける、または屋外の明るい日陰へ移す
種が発芽しない
- 原因: 種の鮮度切れ、温度不足
- 予防: 新鮮な種、加温マットで25〜30℃維持
注意点
種子は毒性があるので、子供やペットからは遠ざけたい。
