パラグアイ北部 Chaco Boreal に自生するサボテンの、フィールドナンバー LB2178 で識別される産地系統。LB はオランダのギムノカリキウム研究家 Ludwig Bercht のイニシャル。採集地はパラグアイ・アルトパラグアイ県 Agua Dulce(アグアドゥルセ)周辺。扁平な球体に深く刻まれた稜と白く太い横帯が並ぶ幾何学的なシルエットが特徴。本サイトでは流通定着名の Gymnocalycium friedrichii を採用するが、POWO の最新分類では Gymnocalycium stenopleurum F.Ritter のシノニムとされている。和名「牡丹玉(ぼたんぎょく)」。CITES 附属書 II(属全種)、IUCN は Least Concern。
育て方
置き場所・日当たり
パラグアイ Chaco Boreal の標高 100〜300m、石灰質砂礫の半乾燥灌木地で強い日射を浴びて育つため、終日よく日の当たる場所を好む。生育期は屋外の直射日光下で締まった稜と濃い帯模様を保ち、肌色のコントラストも美しく出る。日本の真夏は遮光20〜30%程度で軽く表皮焼けを防ぐ程度に留め、徒長を避ける。鉢は棚上に置いて風通しを確保し、サーキュレーターも有効。冬の休眠期は雨を避けて5℃以上を保てる明るい室内窓辺へ取り込み、断水気味に管理する。
水やり
生育期は用土が完全に乾いてからたっぷり、その後しっかり乾かすメリハリで管理する。長雨の過湿に弱い。休眠期は断水気味、月1回霧吹き程度の湿らせ方に留める。
用土
水はけ最優先、石灰質土壌に自生するため弱アルカリ寄りを好む。赤玉土小粒:鹿沼土小粒:軽石 = 4:3:3 を基本に、苦土石灰を少量混ぜると相性が良い。腰高鉢で乾湿のメリハリを付ける。
肥料・活力剤
生育期に緩効性化成肥料を少量、月1回程度の液肥(規定の倍以上に薄める)で十分。与えすぎは徒長と稜の間延びを招き、扁平で締まったシルエットも崩れる。控えめに締めて作る。
温度・冬越し
生育適温20〜32℃。35℃を超えると CAM 効率が落ちるため、盛夏は通気と軽い遮光で支える。冬は雨を避けた明るい室内窓辺で乾燥越冬、最低5℃が目安。湿土+低温が最大の事故要因。
実生のはじめ方
種の入手先
海外: Köhres / Mesa Garden / Succseed / Unusual Seeds / Cactus Store
国内 専門店: プラントブラザーズ / SEEDSTOCK / あるびの精肉店 / 奈良多肉植物研究会
国内 マーケット: ヤフオク / メルカリ / Yahoo!ショッピング
播種前の処理
殺菌剤(ベンレート・ダコニール等)と活力剤(メネデール等)を規定に薄めた液に半日浸ける。鮮度落ちが早いので、入手後はなるべく早く播くのが安心。
用土
実生用に細粒・無菌寄りの用土を別に用意。赤玉土細粒:鹿沼土細粒:バーミキュライト = 1:1:1 で、電子レンジか熱湯で事前殺菌しておく。
播種方法
微小種子のため覆土はせず、用土表面に直接振りまく。種子間隔は5mm以上空け、ピンセットで重ならないよう並べる。
光・温度
明るい日陰で25〜30℃を安定維持する。発芽日数は7〜21日。鮮度の良い種であればサボテン実生でも発芽は易の部類で、揃って芽吹きやすい。
水やり
鉢底から1〜2cmの腰水管理。最初の2〜3週間は乾かさないことを優先し、発芽が揃ってきたら水位を段階的に下げる。
肥料
発芽直後は不要。本葉が見え始める頃から薄めた液肥を月1〜2回、規定の倍以上に薄めてごく控えめに与えるのが安全策となる。
発芽後〜植え替えまで
発芽〜本葉展開(〜1ヶ月)
腰水を保ち、明るい日陰で管理。
腰水卒業(1〜2ヶ月目)
水位を下げ底面給水へ移行。
初回植え替え(1〜2年目)
無機質中心の用土へ植え替え。
よくある失敗
カビ・立ち枯れ
- 原因: 用土の雑菌、過湿、通気不足
- 予防: 用土の殺菌、腰水の水換えをこまめに、サーキュレータで通気を確保
徒長・稜の間延び
- 原因: 光量不足、肥料過多
- 予防: 発芽後すぐにLEDの距離を近づける、または屋外の明るい日陰へ移す
種が発芽しない
- 原因: 種の鮮度切れ、温度不足
- 予防: 信頼できる入手先を選ぶ、加温マットで温度を安定させる
表皮の日焼け
- 原因: 急な強光、真夏の無遮光
- 予防: 環境変化は段階的に。盛夏は20〜30%の遮光を入れる
注意点
棘は短く扱いやすいが、稜の縁との擦れに注意。