Schweinf. ex Balf.f. が1882年に記載した、イエメン領ソコトラ島にのみ自生するクワ科の塊根植物。属内最大種で、樹高は最大5m、灰白色のずんぐりした樹木状 caudex は直径1mに達し、ソコトラ独特の生物相を象徴する「ボトル・ツリー」の一角を成す。頂部から肉厚の楕円形の葉を広げ、円盤状に平らなハイパンソーディウム花序を付けるのが本属共通の特徴で、ギガスでは6〜8本の角状苞片に縁どられた独特の姿を見せる。インド洋上の絶海の孤島に育つだけに乾燥には強いが寒さには弱く、コーデックス愛好家の間では「ソコトラ系」を代表する憧れの種。
育て方
置き場所・日当たり

ソコトラ島中部の石灰岩の崖や岩棚、標高600〜1100m付近で強い日射と海霧を受けて育つため、生育期は明るい環境を好む。屋外で終日直射に当てると幹が締まり、葉も間延びせず肉厚に仕上がる。日本の真夏は強光と高温で葉焼けすることがあるので遮光30〜40%を目安に、鉢を地面直置きせず棚上で風を通して蒸れを避ける。冬は10℃以上を保てる明るい室内窓辺へ早めに取り込み、寒さに当てない。霜には極端に弱く戸外越冬は厳禁。
水やり
生育期は表土が乾いてからたっぷり与え、メリハリで太い幹を膨らませる。受け皿に水を残さない。冬は落葉して休眠するので、ほぼ断水し月1〜2回の霧吹き程度で乾燥越冬する。
用土
水はけ最優先で無機質中心。赤玉土小粒:鹿沼土小粒:軽石 = 4:3:3が基本。深鉢で乾湿のメリハリを付けると、太った樹木状の幹も腐らせず維持できる。
肥料・活力剤
生育期に薄めた液肥を月1〜2回、または緩効性化成肥料を植え替え時にひとつまみ。本種は成長が遅いので、与えすぎは徒長と根腐れの原因。控えめに継続が安全。
温度・冬越し
生育適温22〜32℃、最低10℃が目安。ソコトラ熱帯気候に育つため寒さに弱く、5℃を下回ると幹が傷み枯死しやすい。落葉後は早めに室内へ取り込み、明るい窓辺で乾燥越冬させる。

実生のはじめ方
種の入手先
海外: Köhres / Mesa Garden / Succseed / Unusual Seeds / Cactus Store
国内 専門店: プラントブラザーズ / SEEDSTOCK / あるびの精肉店 / 奈良多肉植物研究会
国内 マーケット: ヤフオク / メルカリ / Yahoo!ショッピング
は直接商品ページ、他は学名検索リンク。在庫は流動的なので、検索リンク先で改めて確認してください。
播種前の処理
殺菌剤(ベンレート水和剤・ダコニール1000など)と活力剤(メネデール等)を使用希釈率で混ぜた液に、種子を半日程度浸ける。浮いてくる種は鮮度切れの兆候。種子は鮮度劣化が早いので、入手後はなるべく早く播きたい。
用土
実生用は細粒・無菌寄りに組む。赤玉土細粒:鹿沼土細粒:バーミキュライト = 1:1:1。電子レンジか熱湯で事前殺菌しておくと安心。
播種方法
覆土なしか、種子が見え隠れする程度のごく薄い覆土に留める。種子間隔は1cm以上空け、密集を避けて重ならないように並べる。
光・温度
明るい日陰またはLED環境で25〜30℃をキープ。発芽日数は10〜30日。発芽率は鮮度次第で大きく変動するが、新鮮な種なら発芽はおおむね安定する。加温マットで温度を安定させる。
水やり
鉢底から1〜2cmの腰水管理。最初の2〜3週間は乾かさないことを優先し、発芽が揃ってきたら水位を段階的に下げる。
肥料
発芽直後は不要。本葉展開後に規定の倍以上に薄めた液肥を月1〜2回、控えめに与える。本種は成長が遅いので焦らない。
発芽後〜植え替えまで
発芽〜本葉展開
腰水継続、強光は避ける。
腰水卒業
1〜2ヶ月かけて段階的に。
初回植え替え
1〜2年目、根が回ってから。
よくある失敗
カビ・立ち枯れ
- 原因: 過湿、雑菌、通気不足
- 予防: 用土殺菌、腰水の水換えをこまめに
徒長
- 原因: 光量不足
- 予防: 発芽後すぐLED距離を近づける、または屋外の明るい日陰へ移す
種が発芽しない
- 原因: 種の鮮度切れ、温度不足
- 予防: 新鮮な種、加温マットで25〜30℃維持
注意点
ソコトラ固有の希少種でIUCN「準絶滅危惧」、入手は実生・正規流通株を選ぶ。樹液に弱い毒性がある。


