(T.Mitch. ex Lindl.) K.Schum. が1893年に記載した、オーストラリア・クイーンズランド州中央部にのみ自生するアオイ科の塊幹植物。英名「Queensland bottle tree(クイーンズランド・ボトルツリー)」が示すように、樹高10〜20mに育ち幹がボトル状に著しく膨らむのが最大の特徴で、種小名 rupestris は「岩礫の」を意味し、丘陵地の岩混じりの土壌に自生する姿に由来する。葉は変異が大きく、若葉は深く切れ込んだ複葉、成葉は細い披針形の単葉となる。乾季には落葉し、丈夫で成長も比較的早く、塊根植物入門としても定評がある。
育て方
置き場所・日当たり

クイーンズランド中央部の丘陵地で強い日射を浴びて育つため、終日直射を好む。生育期は屋外で十分に日に当てると、幹がしっかり太り葉も短く締まる。日本の真夏でも比較的強光に耐えるが、鉢植えは地面直置きを避け棚上で風を通し、過湿による根傷みを防ぎたい。原産地では乾季に落葉して休眠するので、葉を落とし始めたら水を絞り、最低5℃を保てる明るい室内窓辺へ取り込む。霜には当てない。
水やり
生育期は表土が乾いたらたっぷり与え、幹にしっかり水を蓄えさせる。受け皿に水は残さない。落葉後の休眠期は水を絞り、月1〜2回の少量で乾燥越冬。
用土
水はけ最優先で無機質中心。赤玉土小粒:鹿沼土小粒:軽石 = 4:3:3が基本。深鉢で乾湿のメリハリを付けると幹が締まって太る。
肥料・活力剤
生育期に薄めた液肥を月1〜2回、または緩効性化成肥料を植え替え時にひとつまみ。成長が早い種なので適量で一気に太る。与えすぎは徒長の原因。
温度・冬越し
生育適温22〜32℃、最低5℃が目安。属内では寒さに比較的強いが、霜に1晩当てるだけで幹が傷む。落葉後は早めに室内へ取り込み、明るい窓辺で乾燥越冬させる。
実生のはじめ方
種の入手先
海外: Köhres / Mesa Garden / Succseed / Unusual Seeds / Cactus Store
国内 専門店: プラントブラザーズ / SEEDSTOCK / あるびの精肉店 / 奈良多肉植物研究会
国内 マーケット: ヤフオク / メルカリ / Yahoo!ショッピング
播種前の処理
莢から取り出す際は刺激毛に注意し手袋を着用する。殺菌剤(ベンレート水和剤・ダコニール1000など)と活力剤(メネデール等)を使用希釈率で混ぜた液に、種子を半日程度浸ける。種皮が硬いため、吸水が揃うと発芽しやすい。
用土
実生用は細粒・無菌寄り。赤玉土細粒:鹿沼土細粒:バーミキュライト = 1:1:1。電子レンジか熱湯で事前殺菌しておくと立ち枯れを防げる。
播種方法
種子は5〜8mm程度と中粒。軽く押し込んで5mm程度の薄い覆土。種子間隔は2cm以上空けて密集を避ける。
光・温度
明るい日陰で25〜30℃を安定維持。発芽日数は7〜21日。発芽率は鮮度次第で大きく変動するが、新鮮な種であれば発芽しやすい部類。
水やり
鉢底から1〜2cmの腰水管理。最初の2〜3週間は乾かさず、発芽が揃ったら水位を段階的に下げていく。
肥料
発芽直後は不要。本葉展開後に薄めた液肥を月1〜2回。成長が早いので適量を与えると初年から幹が太り始める。
発芽後〜植え替えまで
発芽〜本葉展開
腰水継続、強光は避ける。
腰水卒業
1〜2ヶ月かけて段階的に。
初回植え替え
1年目、根が回ってから。
よくある失敗
カビ・立ち枯れ
- 原因: 過湿、雑菌、通気不足
- 予防: 用土殺菌、腰水の水換えをこまめに
徒長
- 原因: 光量不足
- 予防: 発芽後すぐLED距離を近づける、または屋外の明るい日当たりへ移す
種が発芽しない
- 原因: 種の鮮度切れ、温度不足
- 予防: 新鮮な種、加温マットで25〜30℃維持
注意点
種子を包む毛は皮膚刺激あり、扱いは手袋着用で。
